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<快適な睡眠を求めて>
睡眠は人生の3分の1と言われ、健康に与える重要な機能を持つため睡眠に関する考察は
数多くあります。とくにインターネットで検索すれば
睡眠をテーマにしたサイトで
その理解を深めることができます。
そこで、これらの数多くのサイトから私なりに集約して
快適な睡眠を追求してみる
ことにします。

<快適な睡眠のための三要素>
@身体の健康
A寝床内環境
B睡眠の外部環境
睡眠は、眠る人そのものの健康状態、眠る人に直接的に関係する寝具(寝床内環境)と
寝室の環境(外部環境)の三要素が密接に関係しあうことによって、その充実度が
決定されると考えられます。

<寝床内環境>
寝具は大きく掛布団、敷布団と枕から構成されます。
毛布やシーツ、カバーなどもありますが、機能として掛布団と敷布団にそれぞれ
含めることにします。
快適睡眠に適切な寝床内環境として、温度33度湿度50%とよく言われています。
その根拠はともかくとして、睡眠中は深部体温が下がり身体全体が弛緩した状態でありますので
その状態を保つことのできる温度と湿度が
望まれる寝床内環境になります。
したがって、適切な寝床内環境を実現できる寝具に求められる条件として
掛布団には、保温性、吸湿性、放湿性、軽量性、ドレープ性(フィット感)
敷布団には、保温性、吸湿性、放湿性、安定性、適度の固さ
枕には、吸湿性、放湿性、適切な高さ
これらの条件が快適睡眠のための寝具の必要項目になります。
ベスト条件としては、自身による自然状態で、心地よい寝床内環境をつくることが望まれると
筆者は思います。
それゆえに、素材や製造方法が、しっかりした寝具が必要になります。
とくに掛布団における保温性、軽量性やドレープ性
敷布団における吸湿性、放湿性、適度の固さ

枕における吸湿性、放湿性、適切な高さは重要な必要項目です。
つまり、身体に軽く、寝返りが自由で安定感があり、腹式呼吸のできる姿勢で、頭は涼しく
身体は
蒸れを感じない温かさがもっとも快適な寝床内環境といえます。
睡眠中は昼間の活動中と異なり、背中や胸などを中心に全身から汗を発散させます。
汗を吸収し放湿することは、寝具の重要な機能といえます。

<睡眠の外部環境>
つぎに、睡眠の外部環境(寝室環境)については、温度、湿度、明るさ、静けさ広さ
香りなどが構成要素として挙げられます。

温度、湿度については、具体的な温度、湿度が挙げられてもいますがその人にとって
暑過ぎず寒過ぎない温度がよいと思われます。
もっとも体感温度には湿度が密接に関係します。
とくに夏の暑い夜では、空調による除湿も必要になるでしょう。
明るさ、静けさについては、極端でなければ意識しないでよいでしょう。
蛍光灯が明るく灯されて、誰かが話をしている部屋では、快適な睡眠は不可能ですし
その反対に真っ暗で全く音に遮断された部屋では
不安な気持ちになり、安心して眠ることが
できなくなります。
広さや香りについても同じことがいえると思います。

<健康な身体>
健康な身体とは、身体機能と精神機能の両方が健康である状態をいいます。
そして、睡眠と健康な身体との関係を考察する場合、睡眠そのものの基本的な知識と理解が
必要になります。そこで、睡眠についての基礎知識を着眼点として、身体の健康

精神の健康と睡眠との因果関係について考えてみましょう。

<睡眠について>
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があります。
ノンレム睡眠は大脳を沈静化させる睡眠といわれています。
また、
レム睡眠は骨格筋を弛緩し身体を麻痺状態にするとともに、大脳を活性化し
ノンレム睡眠から覚醒させる睡眠といわれています。
そしてノンレム睡眠で眠る脳は大脳であり睡眠自体を管理する脳は中脳、延髄、視床下部

といわれています。
したがって、ノンレム睡眠とレム睡眠は、対比的であり相互補完的な関係にあるといえます。
ノンレム睡眠は、最初の2単位(3時間)にまとめて出現します。
また、睡眠は、ノンレム睡眠とレム睡眠が一対となって構成する睡眠周期が
しっかりしていることが重要であるといわれています。

<睡眠の調節機能>
睡眠の量と質を調節する機能として、サーカディアンリズム(休息と活動の概日リズム)と
先行する断眠時間の長さがあります。
これは、断眠時間が続くと睡眠不足を補うために
より深い睡眠の質が出現する
いわゆるホメオスタシス(恒常性維持機能)によるものが
大きく影響し、
その背景として、サーカディアンリズム(概日リズム)があるというものです。
つまり、両者は、協調的であり、相互補完的な関係にあるといえます。
また、断眠時間とサーカディアンリズム(概日リズム)の睡眠の質に対する影響度は
断眠時間に、より強く影響します。したがって、寝だめはできないことになりますし
寝過ぎの害があることになります。


<サーカディアンリズム(概日リズム)>
ヒトのサーカディアンリズム(概日リズム)は生体時間のことです。
ヒトの生体時間は25時間とも24時間とも言われています。
この生体時間のもっとも安定したマーカーとしてメラトニンが論じられています。
メラトニンは、強い光を浴びることによって、視床下部付近の松果体で生産されます。
昼間にメラトニン分泌を消滅させ、夜間に高濃度のメラトニン分泌を促進します。
メラトニンが分泌されることによって、深部体温が低下し睡眠を誘います。
このようにして、夜間に睡眠をとるためのリズムを整えるのです。
また、サーカディアンリズム(概日リズム)への影響度として、もっとも強いのは
メラトニン分泌に深い関係の強い光で、つぎに就業時間などの社会的制約
そのつぎに食事の時間といったように関係しています。
さらに、サーカセミディアンリズム(半日リズム)もあります。
もっとも深部体温の高い時間帯である、午後2時ころに眠気が生じます。この眠気についての
研究はこれからのようですが、生理学的根拠のある
現象として確立しています。
いずれにしても不思議な生体時間をもっていると言えます。

<不眠と過眠>
つぎに、睡眠の質と量が適切でない状態(不眠と過眠)について整理してみましょう。
不眠とは、入眠障害、中間覚醒、熟睡困難、早朝覚醒の現象が起きることです。
この原因として、疾病など身体的苦痛やストレスなど精神的苦痛があります。
これらの不眠状態が長期間続く場合を不眠症と判断されます。
過眠とは、日中に強い眠気を感じたり実際に眠り込むことで
これらの過眠状態が長期間続く場合を過眠症と判断されます。
過眠は不眠と対立的に見えますが、夜間の不眠が日中の過眠の原因になっている場合や
先行する前日の寝過ぎや当日の昼寝が当夜の不眠になる場合もあり不眠と過眠には関連性の
ある場合が考えられます。
つまり、これらの関係は、睡眠の質と量を調整する
ホメオスタシス(恒常性維持機能)
によるものと考えていいと思います。
ただし、睡眠時間には個人差があり、短時間の睡眠で十分な人と長時間の睡眠でなければ
十分でない人と様々ですが、これは、その人が生まれつき持つ遺伝的な
原因である場合が
多いと言われています。

<不眠とストレス>
不眠の原因のうち、疾病など身体的苦痛は医療分野の専門的領域ですが
精神的苦痛とくにストレスなどは、ほとんどの人が体験する問題であり
その基礎知識は、ぜひとも理解しておきたいところです。
ストレスの原因は、適応障害です。つまり、環境の要因(ストレッサー)に対して
過剰に適応しようとすることに原因を発して、だるさ、うつ気分、やる気のなさ
思考力や集中力の低下、倦怠感などを感じることです。
具体的には、対応する量や質、人間関係がオーバーヒートしているのです。
これも一種のホメオスタシス(恒常性維持機能)と考えられます。
ストレスが原因の障害として、神経症(うつ病などのノイローゼ・不眠・不安パニック)
心身症(胃痛・食欲不振・肩凝り・頭痛・目眩・吐き気)があります。

しかし、適度のストレスがあればこそ、頭脳は活性化され能率や効率は上昇します。
逆に、これらのストレスがなくなってしまえば、身体と精神のバランスが崩れてしまい
健康を損なうことにつながります。


<ストレスの解消方法>
重要なポイントは、ストレスを不快と感じないようにすることです。
つまり、少しずつでも自分自身の成長を人生のビジョンにしているならば心の病気には
かかりにくいものです。
また、睡眠との関係では、ストレスによって、睡眠と覚醒の
生体リズムが
狂うことが不眠の原因となります。
そうして、不眠自体もストレスの原因の一つとなる場合もあるのです。
そこで、少なくとも意識的に睡眠時間のリズムを整えるようにすることです。
ストレス解消法の究極方法は、マイクロ・カウンセリング理論に共通する自己一致状態
つまり、自分の本来の姿と実際に行動している自分とを
一致させることです。
そのためには、自分自身を十分に理解することです。そうすることによって自己啓発を
行うようになり、ストレスを不快と思わないようになります。

しかし、あくまでも過剰な適応はストレスにつながることを忘れてはなりません。

<夢の理論>
夢はレム睡眠とノンレム睡眠の両方で見られるといわれています。
つまり、睡眠中は夢を少なからず見ていることになります。
そこで夢の理論を簡単に整理してみましょう。
@ホメオスタシス説
脳の情報処理は、常に何らかの処理を実行し続ける性質があり、入力情報が不足すると
記憶情報から取り出して不足分を補い、適正水準に維持しようとする
ことが夢の実体である。
A記憶の再生と再処理説
覚醒中に記憶した情報のうち、重要なものが睡眠中に再生され、編成再生処理される
ことによって、情報が記憶として固定される過程が夢となって現れる。

B視覚心像説
夢は、記憶に関係するニューロン(神経細胞)が、覚醒しているときと違い
いろんなところで、でたらめにつながるために起きる視覚心像をつなぎ合わせたもの。
夢となるためには、連想や記憶の過程が必要になり夢の内容は、深層心理を表すことになる。
C視覚映像と自由連想説
夢は偶発的な視覚映像から出発する連想ストーリー。
心理療法で自由連想を訓練していると、夢のストーリー展開が、自己意識の管理下に置かれ
とても意味の深い夢を見るようになる。
したがって、夢の内容が、その時のその人の
精神内界を反映していることになる。

<睡眠と夢>
夢の理論についての研究はレム睡眠についてのものが中心です。
レム睡眠は脳を活性化する睡眠であるので、夢の理論研究は
レム睡眠が、そもそもなぜ必要なのかの問いに対する研究に関係することになります。
また、覚醒中の意識下においては、記憶が忘却するかわりに記憶の想起は可能であるのに対して
睡眠中の無意識下においては、記憶の想起が困難であるかわりに
記憶を蓄層する働きがあると
推測されています。これも夢の理論に関係します。

また、金縛り体験は、ストレスと夢に関連があるといわれています。
金縛りとは、動けない、しゃべれない、不安や恐怖を感じる、誰かがいるような気配
胸の上になにかが乗っている感じが起きることで、比較的意識水準の高いレム睡眠で
起きています。
覚醒水準が高いと自分は目覚めていると感じ、脱力感(弛緩状態)を麻痺
夢を幻覚と感じるために、現実性を伴った恐怖体験を形成すると考えられています。

<睡眠と疲労回復>
睡眠は脳のための管理技術(大脳を休息し活性化する技術)でありますが
同時に疲労回復(生理機能に支えられた生体防御)のためでもあります。
とくに生体を構築したり修復する成長ホルモンは入眠と同時に分泌が高まります。
身体を休めるのには、睡眠がもっとも適していることになります。
しかし、睡眠の中心的役割は、あくまでも大脳の休息と活性化です。
なぜヒトは眠くなるのか眠るのか、そのしくみを理解すれば、脳がいかに正常に
働いているかについての重要性が認識できるのです。
つまり、よりよく生きることは、よりよく眠ることになるのです。

ここに快適睡眠に対する寝床内環境、外部環境、健康な身体における具体的な答えが
あると思います。


参考資料
睡眠科学の基礎 井上 昌次郎
ヒト睡眠の基礎 堀 忠雄
睡眠障害の基礎知識 本多 裕
その他睡眠に関するサイト

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